肥満体型から脱却!子どもの成長を妨げない健康的なダイエット方法

「自分の子どもが同学年の子どもよりも太ってきた気がする…。」「子どものダイエットって大人と同じやり方で良いのかしら?」などお悩みのある方も多くいらっしゃいます。そこで今回は管理栄養士・和食ライフスタイリストが肥満体型の子どもにおける健康的な減量方法をご紹介します。

子どもの肥満度がどの程度なのか現在地を知る

まずはあなたのお子さんの肥満度を知って、現在地を確認しましょう。小児肥満症診療ガイドライン2017によると、男児の場合、肥満度が25%以上、女児の場合、11歳未満であれば肥満度が30%以上、11歳以上であれば35%以上を肥満と定義しています。

肥満度(%)=100×(現在の体重-標準体重)/ 標準体重

標準体重は下記表をご確認ください。

表1_標準体重算出表

※厚生労働省|e-ヘルスネット|肥満と健康より抜粋

肥満の定義に該当すればもちろん、近しい値の場合でも生活習慣を整えてダイエットをする必要があります。

健康的に痩せる!子どものダイエット方法

ダイエットの基本は成人と変わりませんが、子どもの場合は無理な食事制限をするよりも生活習慣を整える方に力を入れましょう。

1. 睡眠:早起き・早寝をする

現代における4〜5人に1人の子どもは睡眠障害や睡眠不足といった睡眠問題を抱えているといわれています。睡眠問題が続くと肥満になりやすくなる以外にも、糖尿病や高血圧などの生活習慣病やうつ病などの罹患率を上げてしまう可能性があります。子どもに「早く寝よう」と言うよりも、朝目覚めた時に光浴(太陽の光をしっかりと浴びる)、しっかり朝食を食べるようにして体内時計を整える方が効果的だといわれています。習慣付けをしていきましょう。

2. 運動:毎日60分以上の運動

文部科学省の幼児期運動指針において3〜6歳の子どもは1日60分以上を目安に体を動かすように示されています。特に3〜4歳は避ける、下りる、走る、跳ねるなどの体を移動する動きや座る、寝転ぶ、ぶら下がるなどの体のバランスをとる動きを、4〜5歳は持つ、投げる、蹴るなどの用具などを操作する動きを、5〜6歳は今までの動きをより滑らかにできるように意識しましょう。7歳以上の子どもは、食べる量を超える運動を行い1日の消費カロリー(エネルギー)量と摂取カロリー(エネルギー)量を調整します。

3. 食事:栄養バランスの良い食事を適性カロリー(エネルギー)内でとる

食事は厚生労働省が提唱する食事摂取基準値を参考にして、1日の摂取カロリー(エネルギー)量を調整しましょう。下記の表は月齢・年齢別に必要な推定カロリー(エネルギー)必要量です。基本的には身体活動レベルIIの値を参考にしますが、ほとんど家からでない場合はI、プロ並みの運動を行う場合はIIIの値を参考にします。

※厚生労働省|食事摂取基準2020年版より抜粋

ちなみに上記表2は、下記表3の参照体位を基準にして算出しています。もし参照体位よりも体重が重い場合は、表2と同じくらいのカロリー(エネルギー)量をとっていたらダイエットができません。すでに肥満体型である場合は、多くても該当のカロリー(エネルギー)量までに抑えます。

表3_参照体位(参照身長、参照体重)

性別男性女性
年齢参照身長cm参照体重kg参照身長cm参照体重kg
1〜2歳85.811.584.611.0
3〜5歳103.616.5103.216.1
6〜7歳119.522.2118.321.9
8〜9歳130.428.0130.427.4
10〜11歳142.035.6144.036.3
※厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書より

例えば6歳男児で肥満度25%の場合は、1200〜1300kcalあたりを目指します。(個人差があるのであくまでも参考です。)参照値1,550kcalよりも約200〜300kcal低いくらいなので、お菓子や甘い飲み物を減らしたり、糖質・脂質中心のご飯から野菜・きのこ類・海藻類も入れたバランスの良い食事にしたりすると良いでしょう。

また3食の食事を、糖質・脂質中心ではなく5大栄養素がしっかりと取れる内容にすると、次のご飯の時間までお腹が空きにくくなるので、自然とおやつをたくさん食べる習慣も減っていくでしょう。洋食や中華などよりも、日本人の腸内環境に合っていて、5大栄養素がしっかりと取れる一汁三菜を食べるのがおすすめです。

規則正しい生活ダイエットで子どもの肥満を解消しよう!

子どもの肥満体型を脱却するには、食事制限ではなく規則正しい生活を行うことを心がけましょう。適度な睡眠、運動、食事です。子どものうちから肥満になり、肥満になる生活習慣が根付いてしまうと、大人になってから変えにくくなり、将来的にも肥満や生活習慣病、うつ病など罹患しやすくなってしまいます。そうなる前に、子どもの頃から習慣化させて、肥満にならないように家族全員で心がけると良いでしょう。

【参考文献】
・厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書|
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

・厚生労働省|e-ヘルスネット|肥満と健康|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html

・厚生労働省|e-ヘルスネット|子どもの睡眠|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-007.html

・文部科学省|幼児期運動指針策定委員会|幼児期運動指針|
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/undousisin/1319771.htm

・羊土社|京都府立医科大学大学院 医学研究科消化器内科学 内藤裕二|すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢

監修者

一般社団法人日本和食ライフスタイリスト協会代表

管理栄養士・和食ライフスタイリスト
合田 麻梨恵

大学在学中に10ヵ国程世界各国の料理を食べ歩く中”和食の魅力”に目覚める。大学卒業後、大手コンビニの商品開発を経て独立。「和食文化継承と予防医学発展」を掲げ、全国の調味料・だし生産者を88軒訪問や痩身教室・歯科医院の管理栄養士現場経験などで様々な角度から和食の研究を重ね”令和の和食TM”を提唱。令和の和食で心身ともに健康キレイにする和食ライフスタイリスト講師養成やメディア出演など行う。

公式HP:http://cooking.wa-connecty.com/waco/

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