

「鏡を見るのが嫌になる…。」年齢を重ねるとシミやしわ、たるみなど顔の悩みが増えてきますね。
今回はシミにフォーカスして、シミの原因と種類、すぐにお家でできる3つの対策を和食ライフスタイリスト代表・管理栄養士が伝授していきます!
目次から選んで読む
シミができる原因を教えてください。
シミができる原因には、日光(紫外線暴露)や加齢、女性ホルモンの乱れなど複数の原因が考えられます。加齢によるシミはある程度仕方がないですよね。
しかし、他の原因であれば防げる可能性もあるのです。シミは防げる限り防ぎたいところだと思います。以下で詳しく解説していくので、ぜひ実践してくださいね!
シミの原因は加齢だけではないのですか?
はい。前述のように原因はいくつかあり、原因によってシミの種類が異なります。以下では4つのシミの種類別に特徴や原因をご紹介していきます。
種類1:老人性色素斑
老人性色素斑は、歳とともに増えてくるのが特徴のシミです。特に、60歳以降の方に多くみられると言われています。
表皮にあるケラチノサイトとメラニンを生成するメラノサイト両方が増えるのが原因だとも言われているのです。
種類2:日光黒子
加齢よりも日光(紫外線暴露)により増えてしまうのが特徴のシミです。厄介なことに、脂漏性角化症につながってしまうケースもあります。
メラニン生成シグナルが増強してしまって起きるのが原因と言われています。
種類3:雀卵斑(そばかす)
こちらも日光黒子と似ており、日光(紫外線暴露)によって増えるのが特徴のシミです。
しかし日光黒子と異なるのは、夏季に悪化する点です。
遺伝的素因があると発症すると考えられています。
種類4:肝斑
紫外線暴露や女性ホルモンの乱れによって発症するのが特徴のシミです。
原因としては、メラノサイトの数が増えたり、角化細胞が増えずに色素細胞が増えてしまうなどが考えられます。
シミの原因を抑える対策を教えてください。
先ほどご紹介した4つの種類に共通してできる対策を3つお伝えしていきます。
美肌を守るためには、日々のケアが非常に大切です。今から始めるだけでも、今後のシミのでき方は異なります。
「まだやっていなかった!」という対策があれば、ぜひ試してくださいね。
対策1:正しいスキンケア
皆さんはいつも使っている化粧水や美容液、化粧品など自分の肌にマッチしたものを使えていますか?まずは自分にあったものを使うところから始めましょう。
選び方は高価だからよいもの、という訳ではなく自分の肌に合うか合わないかが大切です。
そして、朝・夜の洗顔の後に化粧水→美容液→乳液の順番でお肌をケアしましょう。
対策2:UVカット
紫外線の種類にはUV-A(紫外線A波)とUV-B(紫外線B波)があります。
UV-Aは肌の深部まで到達し、雲やガラスをすり抜けると考えられています。なので、対策としては曇りの日でも日当たりがよい家の中でも、日焼け止めや長袖を着るなどの対策が必要です。
一方、UV-Bは強い刺激で肌の炎症を起こしたり細胞を傷つけると考えられています。なので、UV-Aの対策に加えて、日傘やサングラスなどでも肌を守りましょう。
対策3:食事
一汁三菜でバランスよい栄養をとるのが食事の基本です。バランスのよい栄養とは炭水化物(糖質)・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルといった5大栄養素が揃っている状態をいいます。
もし、何かの栄養素が不足していると肌荒れやシミの原因になる可能性もあるのです。サラダだけ、青汁だけ、などにならずにしっかりと一汁三菜を食べましょう。
食事について詳しく知りたいです。
はい。前述したように、食事の土台は一汁三菜で作りましょう。土台が崩れたり、グラグラしているとなかなか理想には到達しませんよ。
しっかりと一汁三菜で土台を固めた上で、以下でお伝えする3つの栄養素を意識して取り入れてくださいね!
対策1:たんぱく質
たんぱく質は肌を構成する栄養素です。
通常、肌は一定の周期で生まれ変わっており(以下ターンオーバー)、加齢や紫外線暴露によりターンオーバーの周期が遅くなってしまいます。
なので、肌を構成するたんぱく質を十分にとりましょう。
特に良質なたんぱく質は肉類や大豆類、卵類に含まれていると言われていますよ。
対策2:ビタミンACE
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEは抗酸化ビタミンと言われ、細胞を傷つける活性酸素を取り除く力があると言われています。
ビタミンAはレバーや人参に、ビタミンCはブロッコリーや赤・黄ピーマンに、ビタミンEはうなぎやたらこに含まれています。
人参とブロッコリーの温野菜やうなぎの蒲焼きなど献立に取り入れるのはいかがでしょうか。
対策3:コウジ酸
コウジ酸はチロシンの生成を促進するチロシナーゼの活性を阻害する働きがあると言われています。
またコウジ酸とは、麹が作り出す酸を指します。つまり、麹を使った食品に含まれているのです。
例えば、麹を使った甘酒や醤油、味噌などがあります。煮物や味噌汁など和献立にするとよいですね。
シミの原因を知って、日頃のケアや食事で対策を!
シミの種類には大きく4つあり、それぞれで原因が異なります。
複数ある原因の中でも紫外線暴露は、日々のスキンケアや紫外線対策、食事対策によって防げる可能性が高くなります。
まだ対策をしていなかった、という方は今から対策をするとよいですね。そして、いつまでもキレイなお肌で自分に自信を持ち続けましょう!

和食ライフスタイリスト代表・
管理栄養士
合田 麻梨恵
和食ライフスタイリスト代表・管理栄養士
大学在学中に10ヵ国程世界各国の料理を食べ歩く中”和食の魅力”に目覚める。大学卒業後、大手コンビニエンスストアの商品開発を経て独立。「和食文化継承と予防医学発展」を掲げ、全国の日本が誇る伝統調味料・だしの造り手方を28軒訪問したり、痩身インストラクターや歯科管理栄養士の現場経験などで研究を重ねる。和食文化を継なぎ、健康キレイをサポートする”和食ライフスタイリスト”講師養成、ライター養成、料理教室主宰、健康コンサルティング、監修~記事執筆まで一貫ほか書籍執筆、メディア出演など。
【参考文献】
- 秀潤社|編集 秋田浩孝|最新美容皮膚科診療ナビゲーション 農林水産省|日本の食事のよさって何かな?|
https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_junior/pdf/02syoku_ryou.pdf - 厚生労働省|e-ヘルスネット|たんぱく質|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html - 厚生労働省|e-ヘルスネット|抗酸化ビタミン|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html - 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html