更年期が終わると痩せるのか知りたい

「更年期が終わると痩せるのは本当?」「更年期後、痩せるにはどうすればよいの?」そんな疑問を管理栄養士・和食ライフスタイリストが解決していきます。

記事の内容は更年期後に痩せるのか・太るのか、その原因は何なのか、痩せる方法、気を付けるべき病気などです。

科学的根拠のある知識で、楽しい更年期後を目指しましょう!

更年期が終わると痩せるって、本当ですか?

痩せるかどうかは、ヒトによります。むしろ、更年期終わりには太る方が多い印象です。なので、今から更年期後は太りやすくなる理由を3つ解説します。

太る理由1:女性ホルモンの減少

女性ホルモンであるエストロゲンは血中脂肪に影響すると考えられています。

例えば、閉経前と閉経後の女性とメタボリックシンドロームの有病率との関係を測定した研究によると、閉経後の女性の方が有病率は比較的高い、との報告があるのです。なぜなら、閉経後の女性の方が、高空腹時血糖値とLDLコレステロールが高くなったというオッズ比が出たためです。

太る理由2:基礎代謝量の減少

更年期が終わる50代以降になると、基礎代謝量が落ちます。よって、更年期後に体重が増えやすくなる理由として基礎代謝量の減少が考えられるのです。

例えば食事摂取基準2015年度版の日本人の年代別基礎代謝基準値によると、30~49歳(参照体重53.1kg)で基礎代謝量が1日で1150kcalです。

しかし、50~69歳(参照体重53.0kg)で基礎代謝量が1日で1100kcalに減少します。同じ活動量をしたとしても、基礎代謝量が少ない分、太りやすくなるのですね。

太る理由3:精神的ストレス

同じく50代以降になると、職場では役職など責任のある仕事が増えたり、プライベートでは子育てが一段落したと思った矢先、親の介護や熟年離婚などの問題が増えたりと、さまざまな精神的ストレスが発生してきます。

ヒトによって分れますが、慢性的なストレスを抱えている場合は、やけ食いや無茶食いをして太る方もいらっしゃるのです。よって、精神的ストレスが太ってしまう原因の一つであると考えられます。

更年期が終わって痩せるのは、どこかが悪いのでしょうか?

ヒトによって痩せる原因が異なります。よって、実際にお話を伺ったり症状や他の病気が隠れていないかを見てみないとなんとも言えません。

ただし、更年期後に痩せる主な理由は存在します。なので、下記でその主な理由を3つ解説していきます。

痩せる理由1:自律神経の乱れ

自律神経には交感神経と副交感神経があり、日々バランスを取り合っています。

しかし、ストレスを感じるとバランスが崩れて様々な症状を引き起こします。それが、自律神経失調症と言われる病気です。

自律神経失調症の症状には、更年期障害やイライラ、頭痛、めまいなどがあります。

そんな症状が出ていると、食欲がなくなり、自ずと体重が減っていく方もいらっしゃるのです。

痩せる理由2:睡眠障害

加齢に伴い、「布団に入っても寝るまでに時間がかかる」「全然眠くならない」「必ず3時間おきに目が覚める」など、不眠に悩まされる方が増えてきます。

そんなしっかりと眠れない状態が1ヶ月続くと、不眠症の疑いが考えられます。そして不眠症になると、食欲や集中力、意欲がなくなってしまうのです。食欲が低下すると、痩せてしまいます。よって、不眠症も原因の一つと考えられます。

痩せる理由3:精神的ストレス

前にも述べたように、慢性的なストレスを感じると、太る方もいれば痩せる方もいらっしゃいます。

また、急性ストレスの場合は、食欲を抑える交感神経が強くなり、痩せにつながる可能性もあります。

ストレスをなくすためには、まず何がストレスの原因なのかを分析し、どうしたら解消できるのか、「やけ食い・無茶食い」以外の解消法を持っておくのがよいでしょう。

逆に、更年期太りを解消するにはどうすればよいですか?

はい、痩せたいのに痩せられない方に3つの対策をお伝えしていきます。

太らない対策1:適度な運動

前述したように、加齢に伴い基礎代謝量が落ちるのは免れません。よって、基礎代謝量低下を補う運動が必要です。

運動にも種類がありますが、脂肪を燃焼すると言われている有酸素性運動がよいでしょう。有酸素性運動は脂肪燃焼以外にも、高血圧や冠動脈疾患の予防、血中中性脂肪・LDLコレステロール低下の働きが期待できるのです。

簡単なものだと、ジョギング、サイクリング、ハイキングがあります。脂肪減少をするには20分以上続けるのを目標に行ってくださいね。

太らない対策2:栄養バランスの取れた食事

食事量のコントロールは、BMIを目安に行うとよいでしょう。BMIとは、ボディ・マス指数の略で、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出可能です。

年齢別に指標があり、下記に基準を記載します。ただし、血圧・血糖値が高い、腹囲が基準値より高い場合は各々の対応が必要です。

年齢BMI
18~49歳18.5~24.9
50~69歳20.0~24.9
70歳以上21.5~24.9

太らない対策3:ストレス解消

ストレス発散は充実した毎日を送るためにも必須です。もし皆さんが買い物が好きであればウインドウショッピングをする、寝るのが好きであれば休日は1日眠る、運動が好きであれば公園で走る、など行うのはいかがでしょうか。

ストレスが発散できるのであれば、なんでもよいと思います。気持ちが楽になる、活力が生まれる、そんなストレス解消法を見つけましょう。

更年期終わりに、痩せるのと太るのはどちらが良いのでしょうか?

難しいですが、1番はストレスなく何にも変化がないのがよいのではないでしょうか。太る、痩せるに関わらず、その原因が明らかである場合は、その原因を取り除きましょう。

原因が分からずに痩せてしまった、太ってしまった、という場合は第三者の専門家に相談するのもよいですね。

更年期終わりに実行しやすいストレス解消法を教えてください。

ストレス解消法もヒトによって千差万別です。こちらでは、内閣府のアンケートで女性のトップ3に挙がったストレス発散法をご紹介します。

しかし、もし皆さんに合わないのであればすぐに辞めて、別のストレス解消法をお探しくださいね。

その1:友人に話を聞いてもらう

内閣府のアンケートでは27.5%の方が答えて、トップのストレス発散法となっています。

お洒落なカフェでおしゃべりし尽くす、夜は女子会でお酒を飲みながらワイワイするなど、コロナ禍で程度を考えながら実践してみましょう。

その2:配偶者に話を聞いてもらう

同アンケートでは第2位のストレス解消法で、12.2%の方が答えています。パートナーと仲が良い場合は、話を聞いてもらえてストレス発散になるのですね。

良好なパートナーシップをとれるとストレス発散口も増えるでしょう。

その3:趣味の集い等に参加する

こちらは、同アンケートで第3位になりました。学生時代のサークルのような感覚で、趣味を共有できる仲間といると楽しいのでしょう。

趣味が同じ場合は、お料理やヨガ、テニスなど1人で参加しても仲間は作りやすいですし、ご友人といくのも良いですね。

健康的に痩せるために更年期終わりに気を付けることはありますか?

特に女性は、骨粗鬆症や乳がんに気をつけましょう。理由は、どちらもエストロゲンが減少して発症しやすくなると考えられているためです。

また乳がんは、アルコールを介して乳がんリスクを高める可能性があるともされています。アルコール摂取量は1日10g程度(ビール500ml/アルコール度数5%は1/2本、ウイスキーダブル60ml/アルコール度数43%は1/2杯)が目安です。

更年期終わりに痩せるか太るかは個人による。原因を探って行動しよう!

更年期終わりに痩せるかどうかはヒトによります。痩せたいけれど太ってしまった方は、まず太った原因を考えてください。そして、その原因を取り除くためにも、前述した対処法を実践に移しましょう。今回の記事で、皆さんにあった対処法が見つかると幸いです。

監修者

和食ライフスタイリスト代表・
管理栄養士

合田 麻梨恵

和食ライフスタイリスト代表・管理栄養士
大学在学中に10ヵ国程世界各国の料理を食べ歩く中”和食の魅力”に目覚める。大学卒業後、大手コンビニエンスストアの商品開発を経て独立。「和食文化継承と予防医学発展」を掲げ、全国の日本が誇る伝統調味料・だしの造り手方を28軒訪問したり、痩身インストラクターや歯科管理栄養士の現場経験などで研究を重ねる。和食文化を継なぎ、健康キレイをサポートする”和食ライフスタイリスト”講師養成、ライター養成、料理教室主宰、健康コンサルティング、監修~記事執筆まで一貫ほか書籍執筆、メディア出演など。

【参考文献】
※2018 Oct;25(10):1155-1164.|Jamal Hallajzadeh et.|Metabolic syndrome and its components in premenopausal and postmenopausal women: a comprehensive systematic review and meta-analysis on observational studies|
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29787477/

厚生労働省|e-ヘルスネット|加齢とエネルギー代謝|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|ストレスと食生活|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-001.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|自律神経失調症|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-082.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|不眠症|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|エアロビクス/有酸素性運動|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|健康的なダイエット:適切な体重管理で、健康づくりをしよう!|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-009.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|BMI|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-002.html

内閣府|ストレスの解消方法|
https://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h08_sougou/a15_08.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|女性の飲酒と健康|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-04-003.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|骨粗鬆症|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-043.html

厚生労働省|e-ヘルスネット|飲酒量|
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-013.html

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