親がおこりっぽくなった!認知症かも?老いた親を理解しよう
教えてくれたウェルネスプロ

心理カウンセラーおよび介護福祉士

なかやしのぶさん

年老いた親の問題行動に、怒りっぽさがあります。
いつもイライラしていたり、すぐカットなってしまうので、家族とケンカになることも少なくありません。

そんな怒りっぽさは、認知症の初期症状としても知られていますし、認知症の発見となることも多いので、病院で診てもらうといいでしょう。

しかし、怒りっぽくなってしまった親を、病院に連れ出すことは簡単ではないかもしれません。
まずは、少しでも穏やかに話しができるように、怒りっぽくなった親の心理を理解していきましょう。

なぜ怒るの?親の心はどうなっているのだろう?

認知症とは限りませんが、物忘れがあったり、判断力が低下したり、不安が強くなったり、頑固になったり、年を取ると親にも変化が見られるものです。

そんな変化に、本人が気づいていたとしたら、ショックを受けて一番戸惑っているのは本人なはず、「ボケたのかもしれない」「子どもの迷惑になる」「もう何の役にも立てない」と思ったとしたら、生きている意味を見失って、誰よりも傷ついているかもしれないのです。
親の心には、認知症かどうかに関係なく、不安感がいつもあるのかもしれません。

しかし、人は、できない自分を感じたり、傷つきや不安というような弱さを感じ続けるのは苦しいですから、隠したり、ウソをついたり、誤魔化したり、怒り威嚇し強がります。
怒りの感情も決して気持ちのいいものではありませんが、傷ついた心を守るためにはどうしても必要なものなのです。
決して、子どもを傷つけたくて怒っているわけではなく、「助けて」というメッセージでもあるのです。

イライラしている、すぐにカッとなる原因として、そのような心理があるということを理解しておくと、親への接し方も変えていくことができるでしょう。

その怒りっぽさが認知症の症状だったら…親にできることは何だろう?

怒りっぽくなった親の心理を理解しても、残念ながら、認知症の人は、自分がなぜ怒っているか理解できないことがあります。
認知症の種類にもよりますが、「どうしたの?」「何を怒っているの?」とやさしく尋ねても、何を聞かれているのかが理解できないのです。

ただ、言葉掛けがやさしかったこと、攻撃的でないことは理解しています。
言葉や声のトーンだけでなく、触れたり、見つめたり、大切に思っているという思いを込めて接することは、認知症になった親の心に安心感を与えます。

心の距離が近い親子ですから、反射的に「何やっているの」とつい言ってしまうものですが、安心感を与えることを意識した接し方を続けていくことで、怒りっぽい症状が収まり、穏やかな生活を送れるようになりますし、実際そういう人はたくさんいます。

また、認知症の人は、空腹、便秘など体調がすぐれず、イライラすることもよくありますから、どこに不快感があるのかをよく観察し手助けしてあげることも重要です。

そうはいっても、子どもである私たちの心に、いつもゆとりがあるわけではありません。
親からの心無い言葉や態度に傷ついてしまうこともあるものです。そんな時は、まず自分の気持ちに心を寄せることが大切だということ、誰かを頼っていいということを覚えておいてくださいね。

教えてくれたウェルネスプロ

心理カウンセラーおよび介護福祉士

なかやしのぶさん

〈プロフィール〉
カウンセリングサービス所属カウンセラー/東京地区担当

<略歴>
2018年11月からボランティアカウンセラーとして活動。
2021年1月からカウンセリングサービスのプロカウンセラーとして活動開始。

<現在>
1975年1月生まれ
夫、息子、娘と4人暮らし。
介護福祉士として、老いと死を受け入れていく人たち、その家族の心のケアを行いながら、認知症の母親のサポートも行っている。

◇カウンセリングサービスHP https://www.counselingservice.jp/
◇心理カウンセラー なかやしのぶ ブログ  https://nakayashinobu.blog.jp/

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