整理収納で、部屋も心も人間関係もすっきりしましょ。年代別、場所別の片づけのコツも!

つい後回しにしがちな片づけだけど、自分に合う方法や考え方が見つかったり、苦手意識がなくなれば、実はすっと始められる!そんなコツのあれこれを整理収納アドバイザーの曽田早紀さんにうかがいましたよ。お部屋はもちろん、心まできれいさっぱりしましょ。

教えてくれたウェルネスプロ

整理収納アドバイザー1級/2級認定講師
収育指導士

曽田早紀さん

教えてくれたウェルネスプロ

ふわっと。編集者

太田尚代

整理収納の前に、モノを買う・貰う時に「ずっといい関係でいられるかな」と想像して

太田:整理収納の情報やアイテムが増えてきていますが、片づけできる方が増えている印象はありますか。

曽田:皆さんがいろいろチャレンジされていると思いますね。
それでも整理収納の講座に来られる方が多いのは、結局、繰り返し散らかるからなんですね。
モノと人間はずっと付き合っていくので、1回減らしたから終わりではなくて、毎回毎回増えていくから終わりがないんですよね。

散らかるのが悪いんじゃないんです。
大事なのは新たなモノをおうちに入れる時、よーく見ること。想像すること。「これをおうちに持って帰ったら、どう扱えるのか」をよーく考えて、モノを貰ったり、買ったりする。
「安いから」「お得だから」ではなくてね。要らないのであれば、貰うのを断る勇気も必要です。

太田:ぱっと見て「好きだな!」と思うと、自分のものにしたいと思っちゃうんですけど、それじゃダメなんですね。

曽田:「わぁ、すごい!私の好み!すごく好きだよ!」って思った時に、そのモノが暮らしの中でどう生きるのかを想像して、ずっといい関係を続けられることが想像できるならOKです。
でも買って満足して、所有することが目的になって、そのモノの存在を忘れてしまうのはNGですよね。
「好き!」と思っても、「これに代わるものは、おうちにあるかな」と考えると、実はあったりしますしね。

親世代/片づけの前に「誰かに話を聞いてほしい」という思いに寄り添うこと

太田:最近よく相談される内容や傾向はありますか。

曽田:高齢になった親御さんの実家や、結婚して親と同居しているおうちについて「乱雑だから片付けたい。でも親のモノなので手をつけるわけにいかない。どうしたらいいの?」というお悩みをよく聞きますね。

曽田:若い方達も私たち世代も、見た目にこだわって「インスタ映えするような収納にしたい」という傾向が見られます。
でも年配の方達は、それではどこに何かあるか分からなくなって、結局探してまたぐちゃぐちゃになってしまうんです。

太田:世代の違いでうまくいかないケースが多いんですね。
確かに私も親の住まいを見て、片付いていない様子に「どうしたものか」と思いつつ、解決できていないですから。

曽田:私達から見るとゴミのように見えるモノが、親世代にとっては思い出があって捨てられないんですね。
親世代の方達は、片づけ以前に「誰かに話を聞いてほしい」という気持ちがあって、その思いや心をどうしてあげたらいいかに焦点をあてたらいいですね。
「お父さんは若い頃、バリバリ働いていて」とか、「あの頃は子ども達がちっちゃくて」とか、モノにいろんな思いがあって手放せないんです。

太田:息子さん、娘さんにとってはもう過ぎてしまったことですけど、親世代にとっては過去がまだ進行形なんですね。

曽田:思いがその当時のままある状態なので、アドバイスとして、お父さん・お母さんと一緒に話をしながら、話を聞きながら、一緒に「これはどうする?」と進めるのが最善だと思いますね。

人間関係/不要な人間関係の維持は、人生の時間を無駄にしてしまう

太田:曽田さんは「お片づけ心セラピスト」でもいらっしゃるんですよね。親世代の片づけと心のお話同様に、片付けと心が密接に関係している点をもう少し教えていただきたいです。

曽田:子育て中のお母さんもそうですし、独身で働いている方達もそうですけど、心が疲れているなあって感じます。
人間関係や忙しさで心がダメージを受けている時は、お部屋の中も乱雑になってしまいがちですね。

目から入る情報は8割ぐらいを占めるので、ご自分にとって好ましくてきれいな環境に居ると心も落ち着きます。ですからお疲れの時には私達のようなアドバイザーが片づけのサポートをすることで、落ち着きを取り戻してくれたらいいなと思いますね。

キッチンのお片づけサポート例Before
After

太田:「捨てる」「整理する」という点では、「人間関係の整理」も難しいなと感じるんですが、どう考えるといいでしょうか。

曽田:モノも人も一緒で、不要なモノ・不要な人間関係を維持することは、スペースの無駄だけではなくて、人生の時間も無駄にしてしまうんです。
モノには管理しなければいけない時間が必要です。人間関係もそうですよね、会話して交流して維持する時間が必要です。
人間関係において、そこに自分の人生の時間を使う価値が本当にあるか、なんです。

カラフルな色板を使ったワークで片づけの傾向・癖がわかるツール「わけるとわかるわけるくん」をテーブルに広げながら

曽田:その点で、私は片付けをするようになってから、人付き合いに関して踏ん切りがつくようになりました。
例えば、誰かから連絡がこないことをネガティブに「私、なにか悪いことしたかな…」ではなく、「私も必要としていないんだな」「何か必要があった時にまた連絡くるよね」と、前向きにとらえられるようになりましたね。

太田:執着が薄らぐ、といった感覚ですね。

曽田:実は「片付けたい」という心理には、「片づけたら、どうしたいか、何がしたいか」という思いがあるはずなんです。
「部屋を片付けたらお友達を呼んで何かレッスンしたいな」とか「1週間に一度、おうちカフェしたい」とか、きっと何か思いがあって「片付けたい」はず。
自分の人生をどうしたいか、どこに向かっていきたいかがはっきりすることによって「何がしたいか」が明確になりますよ。

太田:「片付けたい」の深層心理、心の奥底にある自分の思いに気づくって素敵ですし、思いを言葉にできたらいいですね。

曽田:「こんなこと言ったら笑われる…」「周りに受け入れてもらえないかも…」と尻込みしないで、言葉にしてみること、伝えてみることって人生にとってとても大切です。
はっきり言葉にして、それを受け入れられないお友達は一緒に居ても辛いだけですから、同じような思いの人とお付き合いしていくのが幸せです。
作り笑顔ではなく、ご自分の本来の心、本来の笑顔と付き合ってくださる方とやっていけたらいいですよね。

子世代/子ども自身が率先して動けるように、置き場所を決めてあげる

太田:子どもは何歳くらいから片づけできるんでしょうか。収育指導士でもある曽田さんにお聞きしたいと思っていました。

曽田:歩けるようになって自我が芽生えてきたら、1〜2歳からできると思っていいです。
ただ、大人は完璧を求め過ぎずに、ちょっと出来たことをきちんと褒めてあげることが重要ですね。「これを無い無いしてきて(ゴミ箱に捨ててきて)」といったことが出来るだけでも整理収納はできています。最初の一歩ですね。

太田:子どもの整理収納の力を上手に育んであげるには、何がポイントになりますか。

曽田:おうちの中の環境を整えてあげるといいですね。一番いい例が保育園・幼稚園です。
保育園・幼稚園ではお片付けが出来るのに、おうちに帰ってきて出来ないのは、おうちの中で仕組みができていないからなんです。

太田:確かに、保育園・幼稚園では一人一人の持ち物の置き場所が決まっています。

曽田:小さいながら決まった場所にしまうし、帰る時には決まった場所から自分の持ち物を取り出すことができます。
おうちでも自分の持ち物の置き場所が決まっていれば、子どもは率先して自分のことは自分でやるようになります。

そうしてみて、うまく出来ない時には、「なぜ出来ないのか」を子どもと話してみるといいですし、まだ小さくて分からないようなら使いやすい場所を工夫してみましょう。
年齢が上がるにつれて体格も変わってくるし、使いやすい場所は変わってきます。1度決めても、それが定位置とは限らないです。

太田:決めた場所からモノが溢れてしまったら、どうしたらいいですか。

曽田:まず「ここだけだよね」と確認します。そうすると収まるモノ、大事なモノを選別するようになります。
1軍、2軍と選別できて、2軍でサヨナラできないモノは「2階のクローゼットに入れておこうね」と親子で確認しましょう。
そうすることで自分で判断できるようになっていきますし、「これを買ったらどこに置こうか」という想像力も育っていきますよ。

曽田さんに場所別の整理収納ポイントもうかがいました。

【玄関/シューズクローク】

◆家族1人1人の置き場所を決めましょう。
空いている所に入れがちですが、持ち主が決めた場所に入れることで迷わず整理収納できますよ。

使う人の目線、手が届く範囲で
下の段は子ども…○○君はココ、○○ちゃんはココ

決めた場所以外は、お互いに入れないと皆んなで共有のルールにする

もし間違っていたら、誰が入れたか明確にして修正

収まりきらないオフシーズンの靴→倉庫か、箱に入れてクローゼットへ

脱いだ靴を置く場所も家族で決めておくと乱雑にならない

靴以外のモノを入れてもOK
出かける時に使うモノを入れておけば動線がスムーズです
・マスク・カイロ など(シーズンもの)
・小さなお子さんのハンカチやティッシュ→忘れがちであれば玄関収納が便利

【リビング】

◆収納スペースに入れっぱなしになっているモノを見直しましょう。
家族みんなが過ごす場所なのでモノが溜まりがち。使わないモノが置いたままになっていませんか。

入れっぱなしになっているモノ=そこになくていいモノです
流れないとモノはどんどん増えていきます

収納は、使うモノを使いやすく入れるための場所

使わないモノ→好みじゃないモノはリサイクルショップ、もしくは欲しい方へお分けして

【キッチン】

全部やろうとしなくて大丈夫。まずは一箇所、やってみましょう。
キッチンツールから食器、食材のストックまで、種類・数が圧倒的に多いキッチンは、一気にやるにはエネルギーが必要です。だからまずは一箇所、やってみましょ。

引き出し一つからでOK!

「片付ける」と思うより、「とりあえず把握しよう」でOK!

ゴミだけでも捨てられたら全然OK!
ぱっと見た時にゴミのようなモノは捨てやすいですよね。「ちょっとやった!できた!」を増やしていくことで満足感を高めて、「次はどこをやろうかな」に繋がるといいですね。

手が届かない吊戸棚に眠っているモノ、不要かもしれませんね。
「買ったけど使っていないモノ」を把握することで、モノを買う時にちょっと立ち止まって考えられるようになりますよ。

【子ども部屋/子どものモノ】

◆子どものモノがどんどん増えるのに上手にサヨナラできないのは、「モノが大事」というより「それを使っていた&着ていた我が子が愛おしいから」ですよね。
モノに焦点をあてるのではなく、子どもへの思いと今の暮らしを大事にするための残し方をしませんか。

お気に入りのモノ・服は、下の子や親戚の子、友人の子がいずれ使うなら残してOK!

上記のような予定がなさそうなら、それを使っている&着ている我が子の写真を撮って残す方法はいかがですか。

シミや破れが気になってしまう服は、保管しておいても気持ちに引っかかりがあって結局出番が無いものです。
リフォームでクッション・ぬいぐるみや人形などにしてみてはいががですか。

曽田さんは「片づけを苦手に感じるのは、知らないから苦手・怖いと感じるだけなんです」とおっしゃいます。「全国で整理収納アドバイザーが講座やイベントを開いているので、少しでも片づけについて触れてみていただいたらと思います」とメッセージを伝えてくれました。
教えてくれたウェルネスプロ

整理収納アドバイザー1級/2級認定講師
収育指導士

曽田早紀さん

〈プロフィール〉
3人の子供に恵まれ 日々 育児・家事・仕事に奮闘中!体調を崩し 入院した経験を持つ。
「お母さん〇〇はどこにある?」が当たり前の生活でした。
万が一、母(私)が動けなくなったら…?

今の時代 いつ何が起こるのか分かりません。
家の中のことは家族全員が共有できるようにしたい!

整理収納・耳つぼとの出会いは そこからです。
『暮らしに笑顔を届けたい!』
過去の自分の経験を生かして お客様に寄り添って【暮らしのセラピスト】として活動中。

◆保有資格
日本収納検定協会:収育指導士
ハウスキーピング協会:整理収納アドバイザー1級/2級認定講師
親・子の片づけ研究所:インストラクター1級
日本ホームステージング協会:ホームステージャー2級
日本インテリアアテンダント協会:インテリアセルフアテンダント1級
ビジュー式片づけカードワークインストラクター
おしゃれ終活®アンバサダー
JETA日本耳つぼセラピスト協会:認定講師
日商簿記2級
医療事務

ふわっと。編集部のおすすめ記事